エッセンシャルオイルオイルの香りは、持続時間というものがあり、種類によってその時間は違います。
持続時間はノートと呼ばれ、揮発速度の速いものから、トップ、ミドル、ベースと3種類に分けられています。
ブレンドをするときにはノートを意識するとより香りに厚みが増して、長続きする香りを作ることができます。
今回は、ノートの種類やブレンドする方法についてまとめました。
エッセンシャルオイルのノートや種類、揮発速度は?
エッセンシャルオイルのノートと言っても初めはピンとこないかもしれませんね。
例えば、芳香浴をするときに、同じ量のエッセンシャルオイルを入れても、すぐ「パァーッ」と香りが広がってすぐに香りを感じなくなってしまったり、初めは香りが穏やかなのに、香りのする時間は続くと感じたことはありませんか?
その香りの広がり方が「ノート」と呼ばれるもので、種類によって揮発速度が違うということなのです。
エッセンシャルオイル3種類のノート
エッセンシャルオイルの「ノートの種類」は3種類に分けられます。
しかし、どの香りもきっちり3種類のノートに分けられるという境界線があるわけではなく、あくまでも目安となります。
エッセンシャルオイルの中には、トップ~ミドルやミドル~ベースといった中間の香りも多くあります。
1.エッセンシャルオイルのトップノートとは
トップノートとは、香りの広がりが早く1番初めの印象になる香りです。柑橘系やハーブ系に多いノートです。
2.エッセンシャルオイルのミドルノートとは
ミドルノートとは、トップノートが香りを広げた数分後から香り広がっていく香りです。樹木系、フローラル系、スパイス系に多いノートです。
3.エッセンシャルオイルのベースノートとは
ベースノートとは、香りが立つのが最も遅い香りです。オリエンタル系や樹木系に多いノートです。
この香りのノートを利用すれば「香りの広がる時間をコントロール」することができます。
例えば、早く香りを広げたいならトップノートの香りを、落ち着いた雰囲気にしたいならベースノートの香りを選ぶといいですね。
ノート別の揮発速度と時間は
エッセンシャルオイルには「液体から蒸発して気体になっていく」という性質があります。
この性質のことをアロマセラピーでは「揮発性」と呼びます。
そして、1番「揮発速度」が速いものを「トップノート」、2番目を「ミドルノート」、3番目を「ベースノート」としています。
「揮発速度の違い」によりエッセンシャルオイルごとに「香りの持続時間」の違いがあります。
はやく広がるオイルとおそく広がるオイルでは「香りの持続時間」がことなります。
1.トップ・ノートの揮発速度と時間
トップノートは、揮発性速度が速いので、すぐに香りが広がります。
しかし、揮発速度が速いということは、エッセンシャルオイルがすぐに蒸発して気体になってしまうことなので、香りが消えてしまうのも速いです。香りの持続時間は10分~30分程度です。
2.ミドル・ノートの揮発速度と時間
ミドルノートは、トップノートの香りがなくなり始めるころ香りが広がります。香りの持続時間は30分~2時間程度です。
3.ベース・ノートの揮発速度と時間
ベースノートは香りが立ち上がるのは遅いですが、安定して持続する香りです。香りの持続時間は6時間~半日です。
アロマオイルで香りが「弱い」「長持ちしない」「持続しない」と感じたらノートをチェック!
アロマセラピーの悩みでよく見かける「すぐに香りがなくなった。」「香りが弱い。」というのはこういったエッセンシャルオイルの揮発速度が関係している可能性が高いと思います。
例えば、トップノートのオレンジのエッセンシャルオイルなのですが
親しみやすい香りなので、初心者の人もよく使う香りです。この香りは、香りが広がる速度が速いので、芳香するとすぐに香りを感じます。でも30分もすれば香りを感じなくなります。
試しに私が愛用している超音波ディフューザーでオレンジを単品で芳香してみました。
電源を入れた瞬間から甘いオレンジの香りが広がります。
しかし、30分もすれば香りはミストに近づいてもあまり感じられなくなりました。
一方、ベースノートのフランキンセンスの場合だと、電源を入れて香りはしますが、そこまで急に部屋中に広がるという印象は受けません。だんだんと部屋に広がっていくという感じで、3時間後も香りを感じることができます。
エッセンシャルオイルの揮発速度について知っている人なら「当然」と思うことですが、これを知らないと「すぐに香りがなくなった。」「香りが弱い。」と勘違いしてしまいます。
エッセンシャルオイルのノート一覧
エッセンシャルオイルはとても種類が豊富なのですが、なかなか扱うのが難しい香りも多くあります。
ここでは、初心者から中級者レベルの方が使いやすい香りのノートを一覧にしてご紹介します。
ノート別種類一覧
1.アロマオイルのトップ・ノート一覧
トップノート | アロマオイル種類 (エッセンシャルオイル) |
---|---|
柑橘系 | オレンジ、グレープフルーツ、レモン、ベルガモット、シトロネラ、マンダリン、ライム、レモングラス |
ハーブ系 | タイム、ペパーミント、ローズマリー、スペアミント、セージ、リツエアクベバ |
樹木系 | ティートゥリー、ユーカリ、プチグレン |
フローラル系 トップ~ミドル |
ラベンダー、パルマローザ |
ハーブ系 トップ~ミドル |
フェンネル |
樹木系 トップ~ミドル |
パイン |
2.アロマオイルのミドル・ノート一覧
ミドルノート | アロマオイル種類 (エッセンシャルオイル) |
---|---|
柑橘系 | レモンバーム |
フローラル系 | ゼラニウム、ローズオットー、ネロリ、カモミール、ジャスミン |
ハーブ系 | クラリセージ、フェンネル、マジョラム |
樹木系 | ジュニパー、ヒノキ、ローズウッド、サイプレス |
スパイシー系 | シナモン、ジンジャー |
樹脂系 | エレミ |
オリエンタル系 | イランイラン |
ハーブ系 ミドル~ベース |
アンジェリカルート |
樹木系 ミドル~ベース |
シダーウッド |
3.アロマオイルのベース・ノート一覧
ミドルノート | アロマオイル種類 (エッセンシャルオイル) |
---|---|
フローラル系 | ローズアブソリュート |
樹木系 | ヒノキ、ヒバ |
スパイシー系 | バニラ |
樹脂系 | フランキンセンス、ミルラ |
オリエンタル系 | サンダルウッド、パチュリ、ベチパー |
ノート別香りの印象
トップノート、ミドルノート、ベースノートと香りは大きく3種類に分けられますが、私の印象としては「トップノート~ミドルノート」の香りほどクセがなく使いやすいものが多いと思います。単独でも使いやすい香りが多いですよね。
私がよく使う定番の香りもラベンダーやゼラニウム、オレンジなどこのノートのものです。
ミドルノート~ベースノートになってくると単独で使うというよりも「ブレンド」して香りに深みを出させるという使い方が向いていると思います。
ここでは使いやすいものをメインに挙げていますが、それでも樹脂系やオリエンタル系のずっしりと深みのある香りが多いです。
エッセンシャルオイルのブレンドは相性と割合!レシピは香りのノートから
エッセンシャルオイルの楽しみといえばブレンドがありますね。
オリジナルのブレンドで好きな香りができるととても心地良いです。
でも「オリジナルのブレンドはうまくいかない。」と感じている人も多いようです。確かに好きな物だけをブレンドすればより好きな香りができるというわけではありません。
意識したいのは香りのノートです。コツさえわかればブレンドは意外と簡単なんですよ。
アロマオイルの香りのブレンドにはバランスが大切
ブレンドするときにはバランスが大切です。
トップノートばかりブレンドすれば、香りが一気にしてすぐになくなってしまいますし、ベースノートばかりブレンドすればパッとした香りの印象がなくなってしまいます。
トップノート、ミドルノート、ベースノートをバランスよくブレンドすることを心がけてください。
ブレンドするときのそれぞれのポイントとしては
- トップノートはすぐに香りを広げて香りの第一印象を決める役割をします。
- ミドルノートはトップノート弱くなってくるころ香り始めその香りの中心的な役割をします。
- ベースノートはブレンドの香りに厚みを出し、安定させて、香りをまとめるという役割をします。
ブレンドする割合は大切で基本のバランスとしては
トップ:ミドル:ベース=4:4:2か3:5:2が目安です。
アロマオイルの香りの組み合わせ「相性の良い」ブレンドをしよう
エッセンシャルオイルは大きく分けて「フローラル系・柑橘系・ハーブ系・樹木系・スパイシー系・樹脂系、・オリエンタル系」の7つに分けられ、これらはそれぞれに相性の良い香りというのがあります。
というように隣り合った香りとは相性が良くブレンドするとより深く心地良い香りになります。
しかし、必ずこの限りというわけではなく、フローラル系はハーブや樹木と相性が良いものもありますし、柑橘系と樹脂系で相性が良いものもあります。
ブレンドに慣れてくると色々挑戦できると思いますが、初心者の方はこの表を参考にしていただくと失敗しにくいですよ。
エッセンシャルオイルのブレンドレシピ
私がよくするブレンドレシピは
- ラベンダー3滴+ゼラニウム3滴+イランイラン2滴
- オレンジ2滴+ラベンダー3滴+サンダルウッド1滴
3種類ブレンドは2種類ブレンドよりもより深みが増しますが、難しい場合には2種類から挑戦してください。その場合はトップノートとミドルノートのブレンドが合わせやすいです。
- グレープフルーツ3滴+ティートゥリー2滴
- ラベンダー3滴+ヒノキ2滴
ブレンド方法は自由なので、数えきれないほどのパターンができます。色々試してお気に入りを見つけてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?エッセンシャルオイルのノートについて知るとよりブレンドの幅が広がります。香りにも厚みや華やかさが増してより心地良い香りになりますね。